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2007年11月 7日 (水)

唐古・鍵考古学ミュージアム秋季企画展と銅鐸片

Karakoss

11/3、奈良県田原本町の唐古・鍵考古学ミュージアムで開催中の企画展「ヤマト王権はいかにして始まったか-弥生の王都 唐古・鍵-」(10/13~11/18)を見てきた。

井戸の祭祀に関する展示やサヌカイトや流紋岩の原石が出土しているのも興味深かったが、最も気になったのは、第77次調査(99年)で見つかった「銅鐸片(写真)」の文様

「斜格子文(袈裟襷文)の縁が二重線になっている!?」と思わず叫んでしまいそうだったが、これは銅鐸の文様変遷の中では、中期後半~後期の銅鐸の特徴。※寺澤薫氏は扁平鈕or突線鈕I式と推定している。

今回発表された成分分析も 銅93% 鉛3% 錫3%で、これも後期銅鐸の成分比率とほぼ同じ。おまけに出土したのは、畿内第IV~V様式の包含層から。しかし、いわゆる「破片銅鐸」かと思いきや(※破片銅鐸(破砕銅鐸)=壊れたあるいは壊された銅鐸の破片)この破片は厚さが9mmもあるという… ※銅鐸片の大きさは縦7cm×横6cm
普通、銅鐸の厚みは2~3mm。調査担当者は青銅器工房に隣接する調査区で見つかったことから鋳造失敗品と分析している。すると、弥生中期後半~後期頃、唐古・鍵遺跡で銅鐸を作っていたことは確実。はたしてどんな銅鐸を作っていたのだろうか…

写真出典,参考文献:
田原本教育委員会 2007『唐古・鍵考古学ミュージアム 展示図録 Vol.6』
寺澤薫 2006「銅鐸の終焉と大型墳丘墓の出現」『邪馬台国時代のツクシとヤマト』学生社

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