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2014年6月18日 (水)

奈良・大淀町・民家で保存の銅鐸発見

Photo久しぶりに銅鐸発見のニュース…といっても民家で保存されていたものが見いだされたというケース。場所は奈良県大淀町、もう少しで吉野という吉野川上流沿い。先日発刊された纒向学研究センターの研究紀要『纒向学研究』第2号に報告が掲載されているのを高松の友人Gさんが教えてくれて知った…(情報“索敵”能力落ちてるな~)


検索してみると、新聞記事も出てきている~どんな銅鐸かと楽しみにしていたが、なんと横帯分割型ではないか~?! このタイプは瀬戸内渦巻き派としてこのブログでも度々紹介してきたが、奈良県では初めての発見になる!!

Photo_2もう一つは舌と共にそれを吊す鎖(リング)が発見されていることが注目される。
※mixiの銅鐸コミュ読むと、兵庫県考古博の石野館長の談話として、この鎖は火事で焼けて今は残っておらず、この写真は以前のものらしい




Photo_3記事中で難波さんも指摘されているが、舌の共伴や出土はあっても(写真は鳥取県泊銅鐸)このような鎖は初例。






Photo_4有環銅鐸(写真は神戸市渦森銅鐸内面)というのもあるが、新発見銅鐸にこのリングを吊す環が作り付けられているかどうかは、記事中に記述がないので不明…

『纒向学研究』第2号は桜井市埋文センターで購入可能、1号はセンターのHPでDLできるが2号はまだ。友人はコピーを送ってくれると言ったが、まだ送って来ない…買った方が早そうだ

纒向学研究センター研究紀要『纒向学研究』第2号 800円/1冊
纒向学研究センターHP…現在は1号しかDLできない


瀬戸内の銅鐸が奈良に 紀の川ルートで伝わる?佐賀新聞20140607
奈良県大淀町出土とみられ同町の民家に所蔵されていた弥生時代中期ごろの銅鐸が、瀬戸内東部での出土例が多い「横帯分割型」と呼ばれるタイプであることが桜井市纒向学研究センターの調査で分かった。

横帯分割型は、斜めの格子文様と渦巻き文様が上下セットで横帯として配置されているのが特徴。神戸市の「生駒出土袈裟襷文銅鐸」など、これまでに和歌山や岡山、香川、徳島など瀬戸内東部で10例ほど出土しているが、奈良で見つかるのは初めて。同センターは「紀伊水道に注ぐ紀の川をさかのぼり伝わったのではないか」とみている。

銅鐸は一部が欠けており、高さ約37・5センチ、最大幅約27センチ。2009年にセンターが民家で保管されているのを知り、調査していた。外側に付着していた砂は付近の土壌組成と一致し、出土地は大淀町とみられる。

銅鐸に詳しい奈良文化財研究所の難波洋三埋蔵文化財センター長によると、複雑な渦巻きを絡み合わせて一単位とするなど文様デザインが凝っており、当時、複数あった製造工房の中でも高度な技術を持つ集団の作とみられる。

銅鐸とともに、内部につるして音を鳴らすために使ったとみられる円筒形の銅製品も見つかった。長さは約10センチで、六つのリングが連なった長さ約15センチの鎖と連結。銅鐸と同時期のものかは不明だが、難波センター長は「リングは弥生時代の出土例がなく、興味深い」と注目している。

詳細は「纒向学研究」第2号で報告されている。


産経ニュース(20140528)
朝日新聞(20140603)

紀ノ川ルートで伝わる…とか、またまた想像説が紹介されているが、単純な分布論からの類推だろう(正確には和歌山での横帯分割型の出土は大英博物館蔵の吉里銅鐸だけ)。むしろ奈良県域で横帯分割型が発見されたことが重要で、最近の後期近畿式の破砕銅鐸片出土が相次いでいることとも合わせて、奈良県での銅鐸祭祀が弥生終末まで継続していたことを示唆するミッシングリングと捉えたい…

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