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2015年5月19日 (火)

7つの銅鐸 航海の安全祈る? 西への防衛? 近畿の弥生社会解明に重要資料

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一度に7個もの銅鐸が発見された兵庫・淡路島。島内では過去にも発見されているが、その理由は分かっていない。九州や瀬戸内との海上交通で畿内の入口となる淡路島の位置から、航海の安全の祈りや西方への防衛と推測する意見もある。銅鐸を打ち鳴らす青銅製の舌(ぜつ)を伴っているのも珍しく、近畿の弥生社会を解明する重要な発見となりそうだ。

「舌があったとは…」

兵庫県南あわじ市埋蔵文化財調査事務所の定松佳重課長補佐は、驚きを隠さない。発見時に、棒状の舌を3本も確認したからだ。

発見された銅鐸は今回を含め530個以上となり、このうち兵庫県では全国最多の68個。淡路島はその中でも多い。古津路(こつろ)遺跡(南あわじ市)からは昭和40年代に14本の銅剣も見つかっている。神聖な祭祀(さいし)の場だったことがうかがえる。

難波洋三・奈良文化財研究所埋蔵文化財センター長は「今でこそ淡路島は近畿の周縁だが、九州方面から見れば瀬戸内海の突き当たりの場所に当たる。交通の要衝だった」と話す。

森岡秀人・奈良県立橿原考古学研究所共同研究員も「西に向けた砂浜に埋めたという『海に向けての奉献祭祀』だったと考えたい」と海とのかかわりを指摘する。

難波氏によると、今回の銅鐸の多くは近畿の工房で鋳造された可能性が大きいという。

寺沢薫・奈良県桜井市纒向(まきむく)学研究センター所長は「大量の銅鐸の埋納となると、『政治的な原因』による危機意識の表れと解釈した方がいい。瀬戸内や九州など西方からの侵入者を払いのけるような力を銅鐸に込めたのではないか」と推測する。

銅鐸の祭りは、邪馬台国の女王・卑弥呼らの銅鏡を使った祭祀や、古墳の造営にとって代わられたというのが通説だ。近畿の弥生社会の複雑さをうかがわせる今回の発見。詳しい調査の進展を見守りたい。

産経WEST 2015.5.19

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