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2025年3月18日 (火)

兵庫県立考古博物館 春季特別展「弥生の至宝 銅鐸」

C1 春季特別展「弥生の至宝 銅鐸」

日本を代表する青銅器の一つに、弥生時代の祭祀に使用された「銅鐸」があります。近畿地方を中心に広がりを見せる銅鐸は、兵庫県内から67点が出土しており、日本一の出土量を誇ります。いにしえの美と技術の結晶である銅鐸を大阪・関西万博の開催にあわせて展示するとともに、国立文化財機構所蔵品貸与促進事業の補助を受け東京国立博物館に所蔵されている銅鐸の「里帰り」もおこないます。また、銅鐸を作る際に使用された鋳型や道具、後世の人々によって描かれた絵図なども展示し、神秘のベールにつつまれた銅鐸について、様々な面から考えます。

会期:2025年4月26日(土)~2025年6月29日(日)
時間:9:30~17:00(入場は16:30まで)
休館日:月曜日(祝休日の場合は翌平日)
観覧料金:大人500(400)円、大学生400(300)円、高校生以下無料

お問い合わせ
兵庫県立考古博物館
〒675-0142 兵庫県加古郡播磨町大中1-1-1
TEL:079-437-5589
FAX:079-437-5599

展示構成
1.銅鐸600年の変化~兵庫の銅鐸を中心に~
銅鐸は弥生時代中期~後期の約600年の間、人々に使用されました。次第に加飾と大型化が進み、「聞く銅鐸」から「見る銅鐸」へと変化していきます。バラエティ豊かな銅鐸の姿を県内出土資料を中心に紹介します。

気比1~4号銅鐸(豊岡市出土・東京国立博物館・国指定重要文化財)、松帆1・2号銅鐸(南あわじ市出土・玉青館・兵庫県指定重要有形文化財)など

2.銅鐸の鋳造
銅鐸をはじめとする青銅器は、銅と錫と少量の鉛を溶かした合金を鋳型に流し込んで作られます。銅鐸の模様を彫り込んだ石の鋳型や、土で鋳型をつくるための外枠、青銅を溶かすための坩堝(るつぼ)や空気を送り込むための送風管などの鋳造関連遺物を展示し、銅鐸製作の技術を読み解きます。

鋳造関連遺物(東奈良遺跡・大阪府茨木市・国指定重要文化財含む)、上高野銅鐸鋳型(赤穂市採集・赤穂市立歴史博物館・兵庫県指定重要有形文化財)など

3.銅鐸のさいご
銅鐸は埋納されたり、遺棄されることで人々と別れを告げます。大型化を極めた後期の銅鐸では、小さく砕かれた破片の姿で出土することがあり、別の青銅器にリサイクルされるものもあると考えられています。

糀2号銅鐸(田原市博物館)、銅鐸片・鋳造関連遺物(大井川第6地点遺跡・姫路市・姫路市指定)など

おすすめの展示品
93_2 1.気比1~4号銅鐸(豊岡市出土・東京国立博物館蔵・国指定重要文化財)
豊岡市気比から4点の銅鐸が出土しました。銅鐸には水が流れるような模様が施されており、鹿などの絵画表現も見られます。3号銅鐸は大阪府東奈良遺跡で出土した鋳型と模様が一致することから、同地で製作されたことが明らかになりました。

Ken631s 2.銅鐸の鋳型(赤穂市上高野採取・赤穂市立歴史博物館蔵・県指定重要有形文化財)
千種川の河原で採取された銅鐸の鋳型です。石に銅鐸の鈕(吊り手)の部分が彫り込まれています。全体を復元すると、高さ約80cmになり、石の鋳型で作られた銅鐸の中では最大の大きさとなります。


93_4 3.銅鐸が描かれた絵図(『淡路草』・洲本市立淡路文化史料館蔵)
江戸時代には銅鐸が出土した際に絵図を伴って記録が残されることがありました。淡路島の文化などを記し地誌にも銅鐸の記録を見ることができます。

関連行事―講演会
時間:13:30~15:00
定員:72名
料金:無料
予約:事前予約制(定員を超える場合は抽選)

280_1 5月10日(土)
「銅鐸への挑戦~作る・壊す・絵図をよみとく~」
 藤原 怜史(展覧会担当学芸員)

5月24日(土)
「弥生時代中期における銅鐸生産の動態」
 菊池 望(東京国立博物館)

6月14日(土)
「銅鐸埋納の選定と地形環境」
 大嶋 昭海(当館学芸員)

関連イベント
「特別展解説」
開催日 ①5月18日(日)②6月22日(日)
時間 13:30~14:00
当日受付
「銅鐸の音色を聴こう~銅鐸の音色 聞き比べ~」
講演会後ミニ解説・展示解説の後

「古代体験講座」
遺跡ウォーク 六甲山麓の銅鐸出土地を巡る
5月31日(土)

金属のオリジナルミニ銅鐸チャームづくり
6月8日(日)

金属の本格派ミニ銅鐸づくり
6月8日(日)

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